最近笑ってますか?
「笑声(えごえ)」は人が発する数ある音の中でも、
もっともコミュニケーションに向いた声。
そしてそれは「笑顔」からしか生まれません。
逆に言えば、「笑顔」でいたら必ず「笑声」が出てきます。
笑声は相手を安心させます。
笑顔は相手を和ませます。
というと思い出すのが、近所のコンビニの店員さん。
彼女は「表情」というものの存在を完全無視状態の店員さん。
笑顔なぞみたことがありません。
だから、接客温度は零下30度。
おつりを渡してくれる手が氷のように冷たいのは、
きっと冷え性のせいだけではないはず。
顔の筋肉がほぼ動かないので、言葉自体もはっきりしません。
笑声どころか、ぼそっと聞こえてくる言葉は、
「・・・せー・・・」
「・・・したー・・・」
せ?
した??
よーーーく気をつけて聞いてみると、
「(いらっしゃいま)せー・・・」
「(ありがとうございま)したー・・・」
なのだということが分かりました。
表情筋をあまりに使わないできた結果、
ほとんど動かなくなっているのかも。。。
ところが、先日のことでございます。
きっとその日、彼女にとって何かとてつもなく面白いことがあったのでしょう。
思わず笑いたくなるような、ひどく愉快な出来事があったのでしょう。
そしてそれが込み上げてきたのでしょう。
私の接客中に。
突然でした。
私の大好きなカフェラテ(無糖)をレジに読ませながら、
“ニタ??????????・・・・・・”
音が聞こえそうなくらいのスピードで。
朝起きてベッドの上で伸びをするように、
彼女の表情筋がじんわりと動きました。
たまにしか動かないがゆえか、出るのも引っ込むのも非常にスローです。
笑顔をつくるとき、人の顔の筋肉はこう動くのか。
そんなことが分かりそうなくらい。
私、学びました。
笑顔も使ってなければ錆びてしまうものなのだということを。
オイルをさし忘れたロボットのように。
初めて見た彼女の不思議な笑顔は、ある意味私の脳裏に焼きつきました。
笑顔はふいには出せません。
笑顔はふいには出てきません。
日々、いかに笑えているか。
ふとした瞬間に見え隠れするのは、そんな日々の生きる姿勢。
使ってなければ、筋肉だって錆びていくこと、忘れちゃいけないなぁ。。。
最近笑ってますか?