2009年03月13日
ごく自然に
電車に乗っていました。
空いていた席に座ってしばらくすると、
途中駅で25・6歳くらいの女性が2人、乗り込んできました。
2人は私の向いの席に座り、話をしていました。
それぞれでっかい鏡を持って、
傍から見ていると鏡の中の自分に話しかけているようです。
「〇〇ちゃん、結婚するらしいよ」
「え、まじ?!」
(前髪をチェックする2人)
「うん、出会って一ヶ月だってさ」
(マスカラを取り出す)
「早っ!!」
「でしょ?人生いつどこで誰と出会ってどうなるか、
分からないよね?って、△△ちゃんとも話してたんだ」
「ほんとだねぇ」
(マスカラを念入りに塗る友人の横で
ひたすら前髪をチェック)
「でもさ、恋愛するにしてもさ、
もう駆け引きとかしてるヒマないよね」
「ないない。そんな時間ない」
・・・何で時間がないんだろう(?_?)
水なんか思いっきりハジきそうな、彼女達の肌を見ながら
勝手にそんな感想をいだいていたとき。
次の駅で、おばあさんが1人乗ってきました。
「あ、どうぞ」
ドア側に座っていたマスカラ娘がすっくと立ち上がりました。
「ありがとう」
にっこり笑って座るおばあさん。
びっくりしました。
何の迷いもないすばやい行動に。
・・・鏡の中しか見えていないのかと思ったら、
意外と周りが見えてるんだ・・・
何だかマスカラ娘が妙にカッコよく見えました。
当たり前のことを当たり前のようにごく自然にできるということ。
うーん、ステキだ。